この6週間、NZにいない間に、なんか色々と変わってしまっていたようで・・・
昨日書いたとおり、御用達のカメラ店がなくなっていたし。

今日、銀行に行って、お金を預けに行った。

以前であれば、預けるための書く用紙があったのだけれど、それが見あたらない。

あれ?と思って、近くにいたスタッフに聞いてみると、あれはもうなくなったの、と。
え?じゃぁ、どうすればいいの?と聞くと、
ここの銀行のキャッシュカードありますよね?それを持って、cheque(小切手)を窓口に渡してくれればいいです、と。

おおー、なんと簡単になったことよ!
今まで、用紙に書くのが面倒だったんだよね。

たった6週間いなかっただけで、こんな風になっていたとは。


関係ないけれど、最近、Aucklandを車で走っていて、やたらと交通量が多いと思う。
昼間なのに、なんで渋滞しているの?とか。

こっちの人は、もうホリデイ気分なのだろうか?


さて、昨日予告した内容について書きましょう。

1ヶ月前のBlogに、個展の最終日のことについて書いたと思う。

ある人が、わざわざ僕にある情報を伝えるために、いらっしゃった話。

そう、「グリーンフラッシュ」について。

簡単にこれについておさらい。

グリーンフラッシュとは、太陽が昇る瞬間、もしくは沈む瞬間に、色々な条件が重なって、一瞬だけ、太陽なりその周辺が「緑色」に光る現象のことを言う。
特に、水平線上に太陽が昇る、沈む瞬間にそれが起こるようだ。
そう簡単に見られるものではなく、ましてや、撮影するのは至難の業なんだそうだ。

で、ハワイやグアムでは、それを見た人は幸せになれるという話があるとのこと。

幸せになれるなら、なんとしても見たいでしょ?
風景を撮るフォトグラファーなら、なんとしても撮りたいでしょ?

それ以降、グリーンフラッシュについてネット上で色々と調べた。

はっきりとしたものはあまりないのだけれど、だいたいどういう時に見られるかはわかった。
そういうのを見ていると、NZでは案外見やすいのではないか?なんて思った。
(空気が澄んでいる、なんていうのが一番の条件だと思う。
NZの場合は、オゾンホールがあるから、余計に空気が澄んでいるのではないかな、と。)

それがわかったし、NZに戻ってきたので、自分の撮った写真はどうなのだろう?と数日前に思った。

実際、夕焼けや朝焼けはちょこちょこ撮影しているし、とりあえず探してみようかな、と。
もちろん、そんなの撮れているとは思っていない。

ネットで見ていると、夕日の方が多そうなので、とりあえず夕日で探してみた。

夕日や夕焼けを撮った場所を北から列挙してみると、
・Cape Reinga
・90 Mile Beach
・West Auckland(Muriwai Beach、Piha Beach)
・Raglan(Hamiltonの西)
・Golden Bay
・Punakaiki
・Greymouth
とこんな感じ。

見た時、あれ?思ったほど撮っていないんだなぁ、と思った。

そして、完全に、水平線上に太陽が沈んでいる写真というのは、ほんの3箇所だけ。
RaglanとGolden Bay、Greymouth。

Greymouthは、日の沈む直前に撮影終了していた。(泣)

Raglanは、普通の沈み方。

Golden Bayは、コマ送りのように撮影していたので、1枚1枚見ていった。

200mmのレンズを使っていても、太陽はそれほど大きくは写らない。
だから、拡大しながら、見ていた。

ある写真を見ていて、うーん?というのがあった。
これ。等倍写真。
gf1.jpg

で、その次の写真を見ていて、あれ?と思った。
gf2.jpg

僕と同じように、あれ?と思って下さい。(笑)

それを拡大して、じーっと眺める。

こういうのって、モニターの発色の問題もあると思うから、かなりじっと慎重に見た。

太陽って、普通に撮影すると、白っぽく写る。
でも、倍以上のサイズで拡大してその写真の太陽を見てみると、なんか色が違う。
普通は、回りがオレンジ色になるんだけれど、なんか違う。

もしや、と思って、ソフトのカラーピッカーを使って、その辺りをなぞってみる...
(このソフトを使わせて頂きました。)

!!!!!!!!
!!!!!!!!
!!!!!!!!


色を拾ってみたのがこれ。
gf3.jpg

拡大されいているから、そこが何色かはっきりわかるのではないだろうか?

こ、これって、グリーンフラッシュ???

こういうグリーンフラッシュがあるのかどうかよくわからなかったので、これは教えてくれた人に聞いてみないと、と思った。

とにかく、それを発見した夜、ちょっと興奮してしまって、寝付きが悪かった。(笑)

次の日、あるところに出掛けたので、その人に、上記最初の2枚の写真を見せて、何色に見えるか聞いてみた。
2枚目の方は間違いなく、緑色に見える、と。

でも、1枚目の方も、若干緑色が見えるよ、と。

家に帰って、1枚目の方も改めて色を拾ってみた。
gf4.jpg

確かに、右端辺りが若干緑掛かっている。

これで自信を持った僕は、教えてもらった人に上記写真を見せた。

その人曰く、緑色が残る程度から閃光のように見えるものまでいろいろある、とのこと。
これで確証を得た。

ええ、僕は何も知らないで、グリーンフラッシュを2002年の7月23日に撮影しておりました!

まさか自分がこんなのを撮っていたなんて思ってもみなかった。(笑)

はっきり言って、上記の写真は、僕的にはボツ写真だった。
でも、このグリーンフラッシュという観点で見れば、一気に価値が上昇!

ちょっとした情報で、こうやって写真の価値が変わるなんて、とても面白いと思う。

その方は、そのグリーンフラッシュを熱心に研究されている方で、近々発表会があるので、僕の上記の写真を使わせてほしいとの申し出。
その方に教えて頂いた話題なので、それを断る理由はない。
(もちろん、著作権絡みの条件は飲んでもらわないといけないのだけれど。)
お役に立つのであれば、何よりである。


で、結論。

僕って何気にすごいと思う!
誰もそう言ってくれないので、自分ですごいすごい!と思っている!!(笑)
だって、たった数回、夕日を撮影した中にこういう写真があったんだから、奇跡に近くない??
しかも、写真を本格的に始めて間もない頃の写真。
僕の好きな、Golden Bayでの写真。
溜息が出てしまう・・・


その方から付け足しで、グリーンフラッシュを見た人は、『真実の愛に目覚める』『幸せになれる』との伝説がある、と付け加えられたので、これに気付いた少し前から、僕はそうなっていくのでしょう!
そうでも思わないと、こっちでの生活はやってらんないぜ。(笑)

ということで、グリーンフラッシュはなかなか見られないので、僕のBlogを見てくれている皆さんに、幸せのお裾分けです。

皆さんも一緒に幸せになりましょう!

と、たった一つの観点で、写真の価値が変わるお話でした。